つれづれ色々綴るブログ

こちらのblogではエッセイを書いています。楽しんで頂けたら幸いです♪

事前準備の大切さを思い知る

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今年の春から「健康的に痩せるぞ!」と一大決心をした。

というのも昨年は「プチ断食」または、「16時間断食」と呼ばれるものを試したのだが、ある程度落ちたところで全く体重計が動かなくなった。最初のころは、まあまあ年期の入った体重計のことなのでついに壊れたか?と体重計のせいにしていた。が、そのうち本当に壊れたので新しく買い換えたものの、数字の方はピタリと止まったまま変わらない

これは別な方策に出るしかない!と、さすがのめんどくさがり屋の私もついに重い腰をあげ、本格的な減量へ踏み切ったのが今年の6月。

最初はなかやまきんに君YouTube動画を参考にした。動画の途中でちょいちょい発作のように挟みこんでくるうざいギャグが少し気にはなったが、まずは食事内容を低糖質.低脂肪.高タンパクに変更。そして筋トレ。自重の筋トレをこれまたきんに君の動画を見よう見まねで開始。(こんなに世話になっておいて「うざいギャグ」呼ばわりしたことは反省)しかしひと月経ってもいっこうに体重・体脂肪共に変化が無い。

そこで隣町の公営体育館内に設置されている「In Body」という体組計で体の中身を測ってもらい、運営しているスタッフの方にアドバイスを貰うことにした。

 

これがとても良心的なサービスで、測るだけならなんとタダ!アドバイスをしてもらってもたったの500円のワンコイン!今ごろ牛のマークのファーストフード店でランチをしている人々の耳元で、同じ金額で健康になれるよ~!ということを声を大にして教えたい衝動に駆られるくらいのコスパだ。

測ってみると家の体重計とほぼほぼ同じ結果で、同年代の人より少し劣るくらい。しかし体脂肪がどのくらい余計で、どこの部分の筋肉がどれくらい不足しているか等、細かいことがわかった。

原因は「筋トレの負荷が足りていない」ということらしい。スタッフの方曰く、今の自重筋トレでは現状維持のみ、ギリギリ10回できるかできないかぐらいの負荷が望ましいのだそう。

しかし今の私の暮らしでは、食べていくのが精いっぱい。トレーニングジムに通う時間や費用など、どこをどうひっくり返して家探ししてもあるわけがない。

「へっ?貧乏人は健康的に痩せることもできないの?」と少々捨て鉢になりながら、ジムに通わずにできることはないのかと尋ねると、ダンベルを購入し自宅でトレーニングしてもいいとのこと。

帰宅後さっそく楽○市場で検索すると、すぐに4000円弱で購入できるダンベルがみつかった。しかも2種類も!天は私を見捨てなかった(感涙)そのうちの重量を最大20㎏まで増やせる方のを購入することに。

ダンベル筋トレに切り替えて1ヶ月後、体脂肪も若干減り、筋肉量もちょっと増えてじょじょに効果を実感しつつあった。しかし喜んだのもつかの間、しばらくするとまた体脂肪の横ばいが続くようになったのだ。

そこで今度は新しい筋トレを取り入れようと、「大胸筋が歩いてる!」の決めゼリフでお馴染み?『バズーカ岡田さん』の「筋肉授業と」いうYouTube動画を参考にすることにした。大胸筋が歩くなどとふざけたことを言うので、またしても筋トレマニアの芸人さんかと思ったが、実は日体大の准教授で柔道を教えているというまじめな方でした。それにしてもきんに君といいバズーカ岡田さんといい、どうしていつもキワモノっぽい人の動画を参考に選んでしまうのだろう?

 

話をもどそう。取り入れたトレーニングのひとつに、腹筋版のHIITのようなものがある。腹筋4種類と、合間にインターバルも兼ねた運動をプラスした3分間のトレーニングだ。因みにHIITとは「不完全回復をはさみながら高強度・短時間の運動(無酸素運動)を繰り返すトレーニング方法」のこと。

動画では岡田さんが自らトレーニングの実践を見せつつ説明しているので、息を切らせているが、たびたび大会に出るほどのマッチョ。足を固定せずともきちんと効かせるトレーニングをやってのける。

一方私といえば、足の固定をしないと1回もできやしない!今までやってきた腹筋運動はなんだったのか!?私の時間と労力を返せ!きんに君のあの笑顔を思い出すと余計に腹が立って叫びたくなる。いやいや、負荷は少しずつ増やしていくのが筋トレの鉄則なのに、同じことを思考停止してただやっていただけの自分のせいだ。ごめんねきんに君・・・気を取り直し家具に足を引っ掛けて固定してみた。しかし家具に足を引っ掛けるということは、その家具の傍でトレーニングをすることになるわけで、腹筋を始めると尻の上あたりが床にぶつかっていたのか、鈍い痛みを感じた。

でもその日はなんとか3分間×3セットを完了。初心者によくありがちな、とにかくやりきった!という自己満足にひたっていたので、痛みについては特に気にすることはなかった。

ところがその夜の風呂場でのこと。シャワーを浴びると尾てい骨の辺りに劇薬の薬剤でもかけてしまったかのようなビリビリとした疝痛が走る。

このところ猛暑が続いていたため、お湯の温度は37度とかなり低めにしていたはず。いったい自分の体に何が起きたのか?と恐る恐る自分の垂れ下がったお尻を鏡に映して見てみると、尾てい骨の上の皮がズル剥けしてるではないか!?

 

賢い読者の方はもうお気づきでしょうが、腹筋後の臀部あの鈍痛がまさにこれだったのだ。そもそもお尻の皮ってそんなに厚くないし、ましてや骨のでっぱりのある部分なんて、ちょっと擦れたらすぐにすりむくだろう。しかも筋トレ初心者の私のお尻の筋肉はまだまだ垂れ下がったまま。つまり素人なうえ、堅い床の上だったのに自分の尻を全くのノーガードで険しい状況にさらしていたのだ。

よく考えるとプロの岡田さんはきちんとトレーニングマットの上で行っていた。

素人が間違ったトレーニングをして、怪我をすることがあることはよく聞いていたので、ダンベルの負荷や体位などには気をつけていたものの、まさかこんな怪我をするとは!さすがのバズーカ岡田さんでも知る由もない。

人生の折り返し地点をとっくに過ぎたというのに、これだと思うと後先を考えず、よく準備もしないで飛び込んでしまう自分の浅はかさを、赤く擦りむけた尻とともにまさに痛感したのだった。