つれづれ色々綴るブログ

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ノスタルジックな変態ドラマ

 

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(C)2019「おいしい給食」製作委員会

学校給食という言葉を聞くと、私はいつもある献立てを真っ先に思い出す。

それは「鯨肉のオーロラ和え」だ。
月に一度は必ず登場する人気メニューで、レシピの紹介記事が献立表にのるくらいだった。なにぶん小学生だったので、詳細なレシピについては覚えていないが、おそらく竜田揚げにした鯨肉をトマトソース、またはケチャップで和えたものだと思われる。なんと贅沢な!と思われるかもだが、私が子供の頃の鯨肉は、今ほど高級品ではなかったのだ。
そんな事を思い出させてくれたのは、
昨日BSトゥエルビで放送された「美味しい給食」というドラマの存在だ。

ストーリーは、1980年代の中学校を舞台に「給食マニア」の男性教師とある男子生徒の給食にまつわる闘いを描いた学園グルメコメディだ。(今放送されてるのは昨年の再放送)
ここで言う戦いとは、「どちらがより美味しく給食を食べるか」の戦いである(笑)
市原隼人演じる教師の甘利田は、生徒以上に給食を楽しみにしているなどと知れたら威厳が失墜するため、心の奥底でで給食を愛するだけ。
いっぽう男子生徒の神野ゴウは給食に愛がある故に変革を求める13歳。

第1話では私の好物だったオーロラ和えの元メニュー、「鯨の竜田揚げ」が登場。
ひと口ひと口を心底堪能する甘利田に対し、ゴウはタルタルソースを用意し、「竜田揚げドック」にカスタマイズして美味しそうにほおばる。甘利田に向けられたドヤ顔。見せつけられた甘利田は敗北感に打ちのめされる。といった感じだ。

言わば、保守派か革新派かというところだろうか(笑)
また「どんなおかずにでも必ず牛乳が付く」とか、牛乳のフタを取るときのよくある失敗で、上紙だけが取れてしまい、薄く残ってしまうパターンなど給食あるあるも出てくる。

甘利田が給食を食べるシーンでは、孤独のグルメよろしく、いや、それ以上に給食を堪能する心の声が、全身から溢れかえっている。その姿は「マニア」というより変態。あれだけ変態になりきれる市原隼人という役者を私は見直した。

恐らく制作者は同年代なのだろう。
10月からはシーズン2が放送される。
どんな懐かしメニューが登場するのか、また2人の対決の行方は?
ノスタルジーと爆笑に思う存分浸れる、週一の楽しみになりそうだ。