つれづれ色々綴るブログ

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デコトラの名残り?

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先日放送された「新日本風土記」の再放送を見た。新日本風土記は数少ない好きなTV番組の1つなので、内容によっては録画予約をして見ている。

今回は「八戸」。その中でも「デコトラ」文化を取り上げていた部分が面白かった。
デコトラ」を知らない方のために書き記すと、デコトラとはデコレーショントラックの略で、1970年代に流行った菅原文太主演のトラック野郎が火付けとなった、装飾を施したトラックのことだ。

思えば私が小学生の頃、通学路の途中に小さなドブ川があって、そこの川っ縁に地元の田舎映画館で上映されているポスターが貼られていた。ほとんどがピンク映画系のものや、ヤクザ映画的なものだったが、それに混じって菅原文太の勇ましいトラック野郎のポスターが貼られていた記憶が残っている。因みに私はトラックヤロウトラックノロと呼んでいて、親に何度も訂正さたことも覚えている(笑)

話は新日本風土記に戻る。八戸はデコトラ発祥の地とされていて、番組では「デコトラ祭り」というイベントの様子を紹介していた。その中心人物はトラック野郎の菅原文太よりもカリスマ的な存在で、風貌も頭は定規で測ったかのような綺麗な角刈り姿。全国から集まったファンにサインをしている様子も。

1960年代の八戸港は3年連続で水揚げ日本一だったのだそう。しかし全国的には名を知られていなかったため、当時八戸港で獲れた鮮魚を全国に運送していたカリスマは、商売のために八戸を覚えてもらおうと、デコトラを始めたということだ。

イベントに集まったトラックは、夜は極彩色の電飾が輝き、まるで動くイルミネーション。東京ネズミーランドに引けをとならいくらいの眩さだ。昼間はピカピカに輝く鏡のようなパーツが、まるで子供の頃に見ていた戦隊ロボットのよう。
残念ながら1980年代以降、装飾の規制が厳しくなったのと、長引く不況とが重なりデコトラブームは下火となった。
カリスマもデコトラの第1線からは身を引き、運送会社を設立。放送当時の7年前(今だと10年前)から少なくなったデコトラを集めて祭りを開催しているのだそう。(被災地支援チャリティーも兼ねているようです)

そんな放送を見た翌日、仕事場に向かうと店の駐車場に変わった軽トラを発見。
なんと運転席の上に赤い「パフパフラッパ」を2つ重ねて取り付けている。昔テレビで見ていた芸能人の運動会などでよく鳴らされていたあれだ。(まさか音は鳴らさないだろうけど)フロントガラスの両脇も赤い装飾が。しかしどこをどう見ても軽トラ…
これもデコトラ文化の名残りなのか?まさか遠く離れた宮城の片田舎に、パフパフラッパを付けた小さなデコトラが存在するなどとは、さすがの八戸のカリスマも知る由もないだろう。