絶対に負けられない戦い
家庭菜園を考える前に取りかかるべき問題があることを思い出した。
庭の雑草をなんとかすることだ。(正式には「雑草」という名前の草は存在しないのだけど。)
私の家は両親が建てた戸建てで、狭いながらも庭がある。自分達が歳をとり、手入れが出来なくなることなど、一度も考えることなく作ったのだろう。
おかげで父親が認知症を発症して以来、ほぼ放ったらかし。夏になると葛のツタが猛威を振るい、毎年ちょっとしたジャングル状態になっていた。時々自分で刈ったり、業者に頼んで伐採したりしていたが、去年はとうとう、ご近所さんが見かねて手伝ってくくれた。が、所詮は対処療法。そのうち庭の土中に、葛の立派な根が覆い尽くすようになった。
ここまで育つと「草」ではなくもはや「木」。
以来、木のような逞しい根から伸びてきたツタを見つけると、都度、長い柄の先にカマキリのような刃が二枚ついた剪定ハサミで、バツサバッサを切り落とす。でもちょっと日差しの強い日が続くとあっという間に伸び、せっかくの苦労を草たちが嘲笑っているかのようだ。
その他にもススキや杉菜もある。こちらは除草剤で対処したが、即効性が高く効き目が長い薬だと、お値段もなかなかである。なるべくなら頼りたくはない。
ここ数日は雨が続いていて、戦いも休戦状態。雨が止んで晴れたら…とリビングのカーテン越しに、庭の草達との睨み合いが続いている。