つれづれ色々綴るブログ

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思い立ったら墓参り日


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たまたま4連休をもらう機会ができた。なかなか無いことなのでシフトをもらった時から既にうきうき♪初めはまじめに断舎利しようか?とか日頃ほったらかしにしている箇所の掃除をしようか?とあれこれ考えるも、季節は初秋のまっただ中!毎日朝散歩で自然に触れているとはいえ、たまには違う景色も見たい!!思い切って数年ぶりにやくらいガーデンに行くことを決意した。とはいえ貧乏旅行の身。ガソリン代以外はなるべく出費を抑えたい。3日前から有料道路を使わずに行くルート戦略を、グーグル先生と練り始めた。

そんな3日前の夜、何きっかけかは思い出せないが、神奈川に住んでいた母の弟にあたる伯父のことを思い出した。伯父夫婦は家にも泊りがけで遊びに来たことがある。そこから今度は自分が子供のころに、友達と夏休みに母の兄にあたる伯父の家に泊りがけで遊びに行ったことを思い出した。しかも泊めてもらっただけではなく、従兄弟には松島にドライブに連れて行ってもらったことも思い出した。今考えるとなんて図々しい姪っ子だろう・・・ホントに良くしてもらったなあ、と心の底から感謝の気持ちが湧いてきた。

そんな優しい伯父は昨年11月に亡くなったのでもうじき一周忌だ。しかし私の住む田舎町から仙台に墓参りに行くのはなかなかハードルが高く、お葬式には参列したが、それ以降は線香の一本もあげに行くことがままならず、忙しさも相まって墓参りもご無沙汰している。

今だ!いや、今でしょ!私はやくらいガーデンに行く前に仙台に立ち寄り、墓参りができないか算段を立ててみた。G(以後グーグルは「G」で表記先生は私の相談に仙台のお寺まで2時間かかるという回答を返してきた。「まさか!?朝の7時台がそんなに込むわけがない!」と今までの経験から思ったが、その時は土日祝日だったような気がする。ならばと、間をとった時間に出発することにした。

かくして当日の朝、前々日から弁当や飲み物の準備、温泉に入る予定だったので着替え等々、万端に整えていたと思っていたが、いつもどこか計算が甘い私は、予定より30分遅れての出発となった。仙台市に入るまでは順調で渋滞の心配は杞憂だったかとすら思うほど。いかし都心部に近づくにつれ車の交通量がどっと増えてきた。ここでG先生に再び相談すると、回り道をしろとのことなので、長町からバイパスを降り仙台南高校脇の道を通る。「へえーここが南高校か~」などと感心している場合ではなく、渋滞部分をかなりショートカットできたものの、ここからが最も渋滞が激しい部分だった。休日の朝なら10分くらいで通過できる街中が20分以上もかかった。仙台は東西南北の地下鉄があるのにいまだ車社会なのだと実感。さらに市営バスも走っている。いらいらしながら運転していたせいか、慣れた道なのにお寺に入るところを通り過ぎてしまった。Uターンして何とか最初の寺に到着してみると、遅れはたったの5分だけでちょっと気抜け。買っていった花竹も、前に刺していたのが残っていたため無駄な出費となったが、子供の頃とはいえ、世話になったことを墓前でしっかりお礼ができ、晴れやかな気持ちで次の寺へ。

G先生のナビだとその寺からは10分足らずで行ける、はずだった。親切なG先生は近道を提示してくれるのだが、どの道なのかわからず、またしてもゆき過ぎてはUターン、一通の道(多分)を一部逆走してなんとか定刻に到着。その間尿意がMAXに近づいていることにもうすうす気づきはじめていた。伯母のお墓では、死期が近かった伯母の顔を見にゆくのが辛く、あまり面会に行かなかったことを詫びた。

なんとか仙台でのミッションをすべてクリアし、ホッとしたのと入れ替わりに、今度は尿意が決壊寸前に達してることに気づいた。幸いその寺には外にトイレがあることを知っていたので、小走りに急いで駆け込むもなんと紙が無い!!秋のお彼岸から約1ヶ月。墓参りシーズンオフのトイレに、ペーパーを補充することまで気が回るくらい、寺の経営は楽ではないのだろう。トイレットペーパーについてはさすがのG先生に聞いてもどうにもならず、今ごろ墓参りをしている自分の愚かさを嘆いた。

こんな切羽詰まった時でも人は頭の中でいろんな想いを巡らせるもので、本来亡くなった人の供養とは、お彼岸だからとか、お盆だからとか関係なくてもいいのではないだろうか?本当に心から供養したいときにその人のタイミングで行った方が、仏になった人も嬉しいのではないか?などと頭も体もせわしなく動かしながら、お寺近くのコンビニのトイレへそそくさと駆け込むのだった。